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「IIJmioの好調続く。MVNEも大幅増加」IIJの決算情報から

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IIJの決算情報から格安SIMの行く末を分析してみます。

IIJの決算情報

先日の5月13日に、格安SIMのIIJmioを運営するIIJの決算情報が発表されました。

決算情報は「上場する企業の健康診断書」に相当します。「どのような事業でいくら儲かったか」「どの分野に力を入れていくのか」「今後の目標」など、社外に対して会社の情報を開示する目的があります。この決算書を読み解くことで、「会社の業績が好調か」ライバル会社と比べて「ビジネスがうまく進んでいるか」などがチェックできます。

logo_iijmio

今回は、格安SIMのIIJmioを運営するIIJの決算書から、主に格安SIM関連に関する内容を紹介して、今後の格安SIM業界がどうなっていくかを簡単に分析したいと思います。

ここから先は決算書からの実際のデータなどを取り上げていきますので、決算書やデータに興味のない方に向けて、先に格安SIMとIIJmioがどうなるかの結論を紹介します。

結論

  • 2016年は200万回線を目標、2020年には現状の4倍の売り上げを目指す
  • MVNE業務が好調(この1年で36社→106社)
  • 毎年1.5倍以上の成長率

格安SIMを代表とするIIJのモバイル事業は非常に好調で、毎年1.5倍以上の売り上げupがあります。特に注目しておきたいのはMVNE事業(後述)で、去年の36社から今年は106社へと大幅に増加しています。MVNEは業界内への回線やシステム供給を意味しますので、それだけ業界内での信頼と実績が高いという表れです。

IIJも格安SIM関連事業を1つの柱とみていて、2020年には現在(2015年)の4倍以上の売り上げ目標とし(159億円→650億円)、今後も今までと同じように急成長分野と位置づけています。

実際には急成長中の楽天モバイルや、この夏参入を予定しているLINEなど、他の競合他社や大手キャリアの動向にも左右されるので、今後は不確定な要素もいろいろありますが、現時点ではIIJmioは大きく成功していると言えそうです。

※MVNEに関しては後述します。

IIJmioは魅力的

先ほどの結論から次の2点が導けます。

  • IIJmio関連は非常に好調
  • 業界内での信頼と実績が高い

個人ユーザー相手のMVNO事業と企業相手のMVNE事業ともに、成長・信頼性が高いです。このことから、格安SIM業界でのIIJmioは、非常に魅力のある格安SIMと考えてよさそうです。

2016年は200万回線を目標

IIJのモバイルサービスの進捗

上の資料は今回発表された決算のプレゼン資料の抜粋です(クリックで拡大)。

IIJが運営する格安SIMと関連する事業の売り上げと回線数の推移を表しています。

次に紹介するのは、先ほどの資料と過去の決算資料から、ここ5年間の『売り上げと回線数の推移』を表しています(2016年は目標値)。

グラフを見てわかるように、売り上げと回線数が右肩上がりに急成長しているのがわかります。これは格安SIMのIIJmioとそれに関連する業務(MVNE含む)が、大きく成長していることを意味しています。

次に、具体的な数字を見ていきます。今回決算発表された現時点(2015年3月時点)では、次のようになります。

  • 売り上げ 155.9億円
  • 総回線数 122.8万回線(IIJmio個人向けは74.7万回線)

この数字に対して、来年度の2016年の計画目標は次となっています。

  • 売り上げ 255億円
  • 総回線数 200万回線

ともに1.6倍以上となる大幅な売り上げ・回線数のアップとなる目標を打ち出しています。これは、今まで大幅な成長率がその好調に持続することを予想した数字です。過去5年間は毎年1.5倍近く成長してきていますので、その勢いが来年も続くと予想した数字です。

次の項目で紹介するデータにもありますが、MVNOの市場自体がまだ2,3年はこの勢いが続くと予想されていますので、IIJが掲げた目標値も現実の範囲内と考えてよさそうです。

他の格安SIMとの比較

少し古い資料になりますが、昨年末に格安SIM全体の回線契約数などのデータを紹介しました。

この中では、2015年9月末時点で、格安SIM全体で400万回線を突破したことを紹介しています。その時点の格安SIMのシェアは、次のような順位でした。

格安SIMのシェア(クリックで拡大)

  1. OCN モバイル ONE 94.1万回線(23.1%)
  2. IIJmio 71.9万回線(17.7%)
  3. U-NEXT 29.7万回線(7.3%)
  4. BIGLOBE 25.5万回線(6.3%)

回線数の比較で、1位はNTTグループが運営するOCN モバイル ONE、それに続く形でIIJmioが2位となっています。この1,2位で全体の4割以上のシェアを占めるのが、現状の格安SIM業界です。(※上の円グラフでは、個人契約のみを対象としていて、法人は含んでいません)

前の項で紹介した売り上げ・回線数の情報と、上のシェアグラフから、IIJmioの格安SIMにおける影響力と好調さがうかがえます。

格安SIM業界の縁の下の力持ちMVNE

今回の決算資料で売り上げや回線数の大幅UPということに加えて、もうひとつ注目しておきたいのがMVNE関連です。

まずは格安SIMを提供するMVNO

そもそも格安SIMはdocomoの回線をレンタルすることで、通信サービスを提供しています。独自で通信インフラを持たずにレンタルすることで、ユーザーに回線を提供しています。docomoのようなサービスショップを持たず、さらに通信設備を持たないので、格安で通信サービスを提供できるのが格安SIMの特徴です。

そして、この通信サービスをユーザーに格安で提供する会社がMVNOと呼ばれる格安SIMに相当します。

MVNOへシステムやノウハウを提供するMVNE

MVNEとは、「格安SIMを提供するMVNOに対して、システムやサービスを提供する運営会社」です。

20160515_1

このMVNO、MVNEと、さらに元になる回線提供するdocomo(MVO)の関係を示したのが上の図です。

まず言葉の説明になりますが、MVOとはMobile Network Operator(移動体通信事業者)のことで、大手キャリアのdocomoやau、SoftBankがこれに相当します。MVNO(Mobile Virtual Network Operator)は仮想移動体通信事業者の略語で、IIJmioやDMM モバイル、楽天モバイルなど、一般に格安SIMを提供する事業者がこれに相当します。

そして、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)は仮想移動体サービス提供者の略で、先ほどのMVNOへシステムやノウハウを提供する業者になります。

IIJmio(IIJ)は実はMVNOであると同時に、他のMVNOへシステムやノウハウを提供するMVNEでもあるのです。

IIJmioはMVNOでユーザーに回線サービスを行った実績やノウハウをベースに、他の会社にもMVNOサービスが提供できるようにシステムやノウハウをMVNEとして提供しています。

MVNEは高い技術力とそれまでの実績や信頼があるからこそ、他の企業へ向けて提供できるサービスです。IIJmio以外のMVNEには、OCNや日本通信(b-mobile)、BIGLOBE、So-netなどがあります。

IIJmioはMVNEでも好調

決算書を見てみると、先ほどのMVNEでも好調なことが見て取れます。

2014年度のMVNE先 36社 → 2015年度のMVNE先 106社

MVNEとして他社へシステムやノウハウ提供する先の会社が、この1年で70社も増加しています。これが意味することは2つです。

  1. 格安SIMへ参入する企業(MVNO)の増加
  2. IIJmioのMVNEとしての評価が高い

大手キャリアのスマホ料金が高いことから、最近は格安SIMへ移行するユーザーが増えてきました。各企業はこの流れを受けて、格安SIMを始める企業がここ最近増えています。一例として、楽天モバイルの参入や今年の夏のLINE参入などです。

この背景には、格安SIMが設備投資が比較的少なく参入障壁が低いことと、急成長が見込まれる(儲かる)ことが理由になります。

そして、この参入障壁が低くできる理由に「MVNEによるシステムやノウハウのサポート」があります。通信事業が弱い事業者でも、MVNEの力を利用することで、通信事業の分野に参入できます。わかりやすい例で言えば、ビックカメラのBIC SIMやイオンの格安SIMがこれに相当します。

実はIIJmioがMVNEとしてサポートする企業には、まさにこのBIC SIMやイオンなどが含まれています。さらには、DMM モバイルもIIJmioのMVNEを利用して格安SIMを提供しています。

MVNEが好調 = 信頼や実績の証

MVNEは取引相手が企業になるので、通常の個人相手よりも信頼や実績が重視されます。というのも、個人相手の場合は、キャンペーンやCMなどの露出を高めることである程度の集客は可能ですが、企業相手だとそうはいかないからです。

格安SIMを始めようとする企業は、サポート体制や回線の安定さなど、ユーザーの期待に応えないといけないので、それまでの運用実績や信頼性を重要視しています(もちろん料金も)。いくつかのMVNEがある中で、IIJmioが36社から106社へと大幅なMVNE先が増えたことは、それだけIIJmioの運営体制が優れている・信頼されていることの証にもなります。

今後もIIJmioは好調?

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IIJmioが2015年は好調で、さらには2016年度の目標も大幅成長という話をこの記事の前半で紹介しました(2015年売上155.9億→2016年売上255億)。

さらに、中期の見通しとして、2020年の目標が上の資料となっています(クリックで拡大)。

IIJ全体で2015年売上1407億円から2020年には2500億円をかかげる中期計画となっています。

この中で格安SIM関連のMVNO事業は、2015年は156億円なのに対して、2020年には650億円が目標値とされています。実に4倍以上の急成長で、毎年30%以上成長が見込まれる分野となっています。

現時点では、IIJの中で格安SIMの売上が占める割合は10%程度ですが、2020年には30%近くを占める1つの柱に位置付けされています。この内容からも、IIJの中でも格安SIM関連のMVNO事業が、今までと同じように急成長を続ける分野かつ今後の軸となる分野と考えていることが読み取れます。

実際には競合他社も

上のデータはIIJ自身が出した情報なので、そのまますべてを鵜呑みにはできません。実際には、急成長中の楽天モバイルや夏参入するLINEなどの競合他社との市場競争があったり、大手キャリアの新サービスや方針転換があるかもしれません。

特に、参入しやすく急成長が見込まれる業界は、いろんな分野からの企業参入があります。格安SIMでも実際に、ビックカメラやイオンなど、通信事業とは関係ない分野からの参入や、DMM モバイルのような本業との相乗効果を狙っての安値をウリとした企業参入がありました。ここに挙げた企業はIIJmioがMVNEとしてサービス提供する企業なので問題ありませんが、今後は他のMVNEを利用した企業参入も十分考えられます。

また、何度か噂されたSoftBankの格安SIM用の回線提供の話や、総務省の大手キャリアへの通達のような大きな仕組みの変化があるかもしれません。

このような不確定な要素もいろいろあるため、必ずしもIIJの意図するように事業が展開していくかはわかりません。ただ、少なくとも現時点においては、IIJmioのMVNOの業績の成長性やMVNEとしての実績などから、IIJmioは格安SIM業界で大きな成功を収めている企業の1つと考えてもよさそうです。

おわりに

今回は通常のサービスやキャンペーンといった従来のニュースとは違った視点から記事を紹介しました。

NTTグループのOCN モバイル ONEとは違って、IIJmioは独自に通信インフラを持っていません。(OCN モバイル ONE自身も通信インフラは持ちませんが、グループでNTT docomoが通信インフラを持っているという意味です)

そのため、格安SIM業界でMVNOとMVNEで大きな影響力を持つIIJmioをチェックすれば、将来的な格安SIM業界を予測する1つの指標となります。この数年でIIJmioが目標とおり急成長を持続していれば、それは格安SIM分野が大きな成長を続けることを意味します。逆に、もしIIJmioが失速することになれば、格安SIM業界に異変が起こったことになります。例えば、大手キャリアが格安路線も提供するとか、SoftBankグループが格安SIMに参入するなどです。(ただ、最近の大手キャリアの動向や関連業界の動きからは、そのような可能性は非常に低いように思います。)

管理人個人の意見としては、docomoが1兆円以上という破格の利益を上げる現状は、適正な競争がされていない結果と考えています。大手3社で電波を占有する現状に対して、これらを打破する1つが格安SIMです。ユーザーが格安SIMへ移行しながら、それによって適正な価格やサービス競争が行われ、より一層ユーザーに『安くて使いやすい通信環境』が整うことを期待したいです。

そのためにも、IIJmioのように格安SIMを代表する企業にはがんばってもらいたいなと思います。

IIJmio

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月額料金

データSIM900円~

通話SIM1600円~

データ容量3GB・6GB・10GB
回線docomo
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    プラン
  • WiFi
    スポット
  • 使い放題
  • 容量追加
  • ポイント
    サービス
  • 5分かけ放題

IIJmioのここがおすすめポイント

  • docomo回線とau回線のどちらも選べます。格安SIMのオールラウンダーです。
  • 通話半額『みおふぉん』や5分かけ放題サービスもスタートしました。
  • シンプルな料金体系やユーザーの多さや満足度の高い初心者にもおすすめの格安SIMです。

IIJmioのユーザー評価やレビュー

総合評価 4.0

料金4.2

通信4.4

通話3.6

サポート3.8

満足度4.2

女性

IIJmio 女性 30代

料金4

通信4

通話3

サポート4

満足度4

安さが一番の魅力です。安いのにスピードは早いですし、音声も綺麗です。もう少し音声の通話料金を格安にしてもらえたらさらに嬉しいです。みおふぉんで1分20円ですので、結構通話料金がかさんでしまいます。でもスカイプやラインで通話すればよいのでそこまで大きな問題にはなっていません。

女性

IIJmio 女性 40代

料金3

通信4

通話4

サポート3

満足度4

良かった点は料金がキャリアよりはかなり安くなったことです。また通信速度も特にストレスなく使えています。悪かった点はIIJmioのSMSが迷惑電話の停止をできないことです。たまにスパムがくるので迷惑メール拒否機能が欲しいです。あと通信料金が毎月15日引き落としですが、20日以降でないと明細が不明なので引当金額が事前にわかるようにしてほしいです。

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